オートマトン -Online- 推敲中
「ついたぁ」
ユイは桟橋に降り立つと両手を上げて喜んだ。
港町といっても小さな漁村という雰囲気だ。
海岸沿いには開いた魚が干され、少し陸を上がったところに漁師たちの家が並んでいる。
ところどころには灯篭のオレンジ色の明かりが灯り、深夜の冒険者たちの移動を快く助けているように見える。
桟橋に立ったままのユイの横に並んでキャスケットが口を開いた。
「ほら、あきらかに強そうな装備の人たちが乗っていくでしょ?あれがギルドに勧誘する人よ」
「あーあ、あの人たちが乗ってればPKされずにすんだのに」
ユイはぶつぶつ言いながら桟橋から、背後の船に乗り込んでいく人々を眺めた。
ほぼ全員と言ってもいいくらい、船に乗り込む人々は煌びやかな装備を身にまとっている。傭兵とはとても言えない。まるでどこかの国の騎士のようであり、またある人は高位の魔術師のようだった。
彼らを見た後に自分の服を見てみれば、なんだかとてもはずかしくなって、初心者装備を着たプレイヤーばかりの最初の島に戻りたくなってしまう。
「こんな装備はずかしい」
キャスケットはユイが子犬のような顔で自分の服をつまんでいる姿を見る。
「ユイ、かわいい」
「だって…」
「ねぇ、わたしとフレンド登録しない?」
フレンド登録。確か、特定のプレイヤーとフレンド登録をすると、ゲームの中にログインしてなくてもパソコンにメッセージを受け取れたりして連絡がとりやすくなるんだっけ。
「ぜひ!」
ユイがそう答えると、ピコンという音がした。
「フレンド登録の申請を送ったから、あとでパソコンでメッセージを確認して承諾しておいてね。そうすればいつでも連絡が取れるから。それから、これ、あげるわ」
キャスケットはユイの髪に、ルビーの宝石が揺れるかんざしをつけた。
ユイは桟橋に降り立つと両手を上げて喜んだ。
港町といっても小さな漁村という雰囲気だ。
海岸沿いには開いた魚が干され、少し陸を上がったところに漁師たちの家が並んでいる。
ところどころには灯篭のオレンジ色の明かりが灯り、深夜の冒険者たちの移動を快く助けているように見える。
桟橋に立ったままのユイの横に並んでキャスケットが口を開いた。
「ほら、あきらかに強そうな装備の人たちが乗っていくでしょ?あれがギルドに勧誘する人よ」
「あーあ、あの人たちが乗ってればPKされずにすんだのに」
ユイはぶつぶつ言いながら桟橋から、背後の船に乗り込んでいく人々を眺めた。
ほぼ全員と言ってもいいくらい、船に乗り込む人々は煌びやかな装備を身にまとっている。傭兵とはとても言えない。まるでどこかの国の騎士のようであり、またある人は高位の魔術師のようだった。
彼らを見た後に自分の服を見てみれば、なんだかとてもはずかしくなって、初心者装備を着たプレイヤーばかりの最初の島に戻りたくなってしまう。
「こんな装備はずかしい」
キャスケットはユイが子犬のような顔で自分の服をつまんでいる姿を見る。
「ユイ、かわいい」
「だって…」
「ねぇ、わたしとフレンド登録しない?」
フレンド登録。確か、特定のプレイヤーとフレンド登録をすると、ゲームの中にログインしてなくてもパソコンにメッセージを受け取れたりして連絡がとりやすくなるんだっけ。
「ぜひ!」
ユイがそう答えると、ピコンという音がした。
「フレンド登録の申請を送ったから、あとでパソコンでメッセージを確認して承諾しておいてね。そうすればいつでも連絡が取れるから。それから、これ、あげるわ」
キャスケットはユイの髪に、ルビーの宝石が揺れるかんざしをつけた。