アイスクリーム男子の作り方【アイスクリームの美味しい食し方番外編】
15歳になった。
身長は、180cmを超えて
まだもうちょっと伸びそう。

もう、身長もコンプレックスではない。

またチカに出会った時に、
少しでもかっこいいと思われるなら、
身長も顔も気になるどころか、
感謝すらしている。

女子たちが騒ぐだけ騒いでも
全く気にならない。

好きな子がいるとは、
これほど自分を支えになるとは、
思ってもみなかった。

「それに、
お前、見た目はいいけど、
ど変態だからな。」

「は⁈」

良さんが俺の後ろを通りながら、
そう言った。

「だって、お前、チカちゃんの
志望校、調べ上げたんだろ?」

「な、なんで、
良さんが…、
あ。」

俺は店長を睨んだ。

「まぁ、まぁ。」
店長はにこにこしている。

ふー。

「マジでお前、気をつけろよ。
我慢しなきゃ。
犯罪だけは犯すなよ。」

「…。」

良さんは、浮かれてる俺を
制してくる。


ぐっ。

悔しいが、
その通りだ。

俺は相変わらず、
チカをたまに見に行ったり、
興味がないフリをして
チカと同じ中学の子から聞き出した。

さすがに、こんなこと
バレたら嫌われてしまう。

俺は、
こんなに気持ち悪くて、
チカに好きになって
もらえるのだろうか。
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