アイスクリーム男子の作り方【アイスクリームの美味しい食し方番外編】
店長は、
俺にとって、
父であり、母であり、兄であり、
そして、お菓子づくりの師匠だった。

店の手伝いをすれば、
お客さんやスタッフが
褒めてくれる。

その頃、
店長はまだ俺たち家族の家に
住んでいたので、
淋しいなんて思わなかった。

奔放すぎる俺たち家族の中で、
自分だけが異質だと感じていたが、
店長がいつも言っていた。

「おまえもやっぱり佐々家の人間ですね。
強いよ。」
と。

そう、俺はこの生活は生活で
楽しんでいたのだ。
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