アイスクリーム男子の作り方【アイスクリームの美味しい食し方番外編】
「…ちが、

違います。

俺が、
俺の方が、
ずっと助けられてた。」

チカと会えたから、
自分が自分でいられた。

チカがいたから
頑張れた。

時々は不安になったけど、
いつかチカのそばに、って
信じてたから、
さみしくなんてなかった。

「こんなの、
全然やんちゃじゃないよ。

ただの寂しい男の子じゃん。」

なんだよ。
全然気づかなかったくせに。

俺だってわかんなかったくせに。


「気づかなくてごめん。
写真見てすぐ思い出したけど、
何話したかも全然覚えてないよ。

ただ、朝おきたら、
空のお皿があって、
私めちゃくちゃ嬉しかったんだ。」

あぁ、あん時みたいだよ。

こうやって
2人で泣きまくったんだ。
体制は逆だけどね。

俺はチカを思い切り抱きしめた。
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