ドロップは涙味
◇◇◇◇
「A組アンカーへバトンが渡りました!現在、A組最下位ですが、追い返せますでしょうか⁉︎」

「はっ、はっ…」

私は応援に走っていた。

弘樹くん…‼︎

頑張って…‼︎

気付くと私は叫んでいた。

「弘樹くんっっ‼︎‼︎‼︎‼︎頑張って‼︎‼︎‼︎‼︎1位取って‼︎‼︎」

『おおっと⁉︎A組アンカー、どんどん追い抜いていきます‼︎』

お願い…お願い…‼︎

「弘樹くん……勝って…!」

『A組‼︎‼︎‼︎‼︎クラス対抗戦リレー、優勝です‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎』

汗をかいた弘樹くんが、こっちへ走って来る。

「日向!お前、今日は寝てろって…」

「ぅ、ごめんね?どうしても応援したくって、来ちゃった」

「まあ、今日は許す」

「ふぇっ?なんで?」

「…追い返せたの、日向のおかげだし?」

恥ずかしそうに、俯いた。

「…そっか。」

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