ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人
みんなでワイワイ飲み初めてから1時間。健も野口も咲希の関西人特有のボケと突っ込みに楽しそうだ。

ぼくも顔では笑っているものの、なんだかスッキリしないのは弥生の事があったからだ。


大分いい感じになって来てカラオケに行こうと言うことになり移動する。


移動しても咲希のペースで盛り上がっていた。



『おーい、そろそろ解散すっかぁ』


『あっ、んじゃタクシー呼びますか?』

『おぉ頼むわ!2台か、お前らどうせどっか行くんだろ?』

『はい、みんなで行きますか?』


野口が言うが断った。
気を使わずに飲みたいのは、ぼくも良く判る。


『咲希さんは行かないっすか?』


『おおきに、でもうちはええねん、ぶん太君と話もあるから』


話なんか大してないけど…


タクシーが到着。
お互い別方向に向かう。

『運ちゃん、君津まで行ってくれる』


『どっか行くん?君津言うたら隣の街やろ』


『話があるって言うからよ』


弥生の友達がやっているという店に向かった。

結構落ち着いた感じの一昔前でいうとショットバーだ。


ぼくもこの店には初めてきた。

『大した話とちゃうよ』


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