ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人
はじめての嫉妬
ある朝。



電話でぼくは起きた。



着信音で和人さんだという事はわかっていた。


今日は土曜日で仕事は休みなのだ。


休みだからと昨日の夜、野口と新入社員2人を連れて飲みに行き、まだ酒が残っている。



『おぅ!おはよー、健の事なんだけど…こっちこれっか?』


健?


ぼくはとりあえず、シャキッとしたら行きます、という事を伝える。



…なんか情報あったんだろうな…



考えながら歯を磨く。


奥歯を磨いているときに吐きそうになる。


昨日の酒が喉元までくる。


頭も微妙に痛む。



シャキッとはしてないが車に乗り込む。

シャキッとしたら行きます、とかって…夜になっちゃうよな…



『久し振り!』


『どうも!久し振りっす』


姉さんはいつ見てもキレイな人だ。

胸元がばっくり空いた服…



飲み物をテーブルに出してくれたが、胸元が気になって、目のやり場に困る…



『千葉の事務所に1人兄弟がいんだけどよ、栄町にある‘クルーズ’って店を面倒見てるらしいんだよ、ゲーム機置いてるらしくてよ』



『クルーズ?』



『おぉ、ショットバーみてぇな店らしいよ』


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