ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人

はじめての

久々に気分良く飲んで、気分悪く帰った。



なんで『俺の女なんで…』みたいな事いっちゃったんだろう…



でも、何故か悔しかったのは確かだ。



弥生が嫌がっているから?

違う。


違うのだ。



他の女ならあんな事はしない。



嫉妬したのだ。



ぼくは弥生の事を…


弥生は助手席でシートを倒して寝ている。



ぼくはあの後龍平さんに左ストレートをまともに貰った。



意外だったのはマスターが止めに入った事だった。



全員ピークに酔っていたが、マスターが『あとは俺がなんとかしとくから、弥生ちゃん連れて先帰っていいよ』



『え?逃げるのはまずいっすよ、龍平さんに逆らったんすよ、和人さんの顔もあるし…ケジメとられても仕方ないっすよ』



『絶対、明日になったら忘れてるからいいよ!俺が保証する!とにかく帰ったほうがやりやすいから、なっ!』



ぼくらは言われるがままに2人で店を出てきてしまった。



明日和人さんに詫びいれに行かないと…



弥生のマンションの下に着いた。



『弥生…弥生!』



起きねー…



『弥生!』



『幸子!』



左ストレートが飛んで来た!
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