ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人
気持ちが良かった。
朝、この海岸通りが紫色になる。
昔よく聞いた、クールスの《紫のハイウェイ》という詩を思い出す。
同時にガキの頃、弥生を単車のケツに乗せて走った時の事を思い出していた。
そのまま適当に潮の香りのする場所へ…
車の窓を全開にし、足を放り出し、いつの間にか寝てしまう。
《ぶん太…アタシ大人になったら子供は絶対いらない!》
弥生は昔そんな事を言っていた。
《なんだよ…その目は…ふんっ!ガキのくせに…ママなら帰ってこねぇーぞ!》
酒を飲んで帰ってきた継父だ。
隣の窓からは聞きたくなくても聞こえてくる。
《今ごろ客とモーテルだよ…ったく!とっとと金持って帰ってくりゃーいいのによ…》
《幸子!オメェ…ママが仕事に行く時の目付きにソックリだな!》
弥生は家で何かあると窓を叩いて合図。
そのまま窓からぼくの部屋に入ってきた。
やたら明るく。
目は真っ赤になりながら。
そんな事も思い出しながらウトウトしていた。
気がついた頃、すでに昼になっていた。
起きた時には、何故ここまで来たのか…
自分でも意味が解らなかった。
でも…姫様だけは頭に残っていた。
朝、この海岸通りが紫色になる。
昔よく聞いた、クールスの《紫のハイウェイ》という詩を思い出す。
同時にガキの頃、弥生を単車のケツに乗せて走った時の事を思い出していた。
そのまま適当に潮の香りのする場所へ…
車の窓を全開にし、足を放り出し、いつの間にか寝てしまう。
《ぶん太…アタシ大人になったら子供は絶対いらない!》
弥生は昔そんな事を言っていた。
《なんだよ…その目は…ふんっ!ガキのくせに…ママなら帰ってこねぇーぞ!》
酒を飲んで帰ってきた継父だ。
隣の窓からは聞きたくなくても聞こえてくる。
《今ごろ客とモーテルだよ…ったく!とっとと金持って帰ってくりゃーいいのによ…》
《幸子!オメェ…ママが仕事に行く時の目付きにソックリだな!》
弥生は家で何かあると窓を叩いて合図。
そのまま窓からぼくの部屋に入ってきた。
やたら明るく。
目は真っ赤になりながら。
そんな事も思い出しながらウトウトしていた。
気がついた頃、すでに昼になっていた。
起きた時には、何故ここまで来たのか…
自分でも意味が解らなかった。
でも…姫様だけは頭に残っていた。