ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人
『ぶんちゃん…どうしたの?目が真っ赤だよ…』
ママに言われるまで、ぼーっとしていた。
和人さんに会わなければ今日思い出す事はなかっただろう。
『あまり和人とは付き合わない方がいいよー、なんか刑事に泳がされてるかもって噂だよ』
弥生じゃないが本当にヤバいのかも…


『ママ帰るよ、お愛想!』
『あいよ』
ヤクザなら2~3千円位置いて、じゃーなっ!位カッコつけられねぇーのかよ…
『あい毎度!』
1000円と書いてあった。
『まったく!チンピラ、2~3千円置いてってさ、じゃーなっ!とか言えないのかねぇー』ぼくは妙に考えこんだ事は忘れそうだっだ。

松下は横浜から大量のネタを運ぶ仕事を引き受けてたらしい。
その一部を半分味の素入れて抜き、半分は捌こうとしてたのだ。
それを捌くどころか自分でぶっちまってた。捌いた分もあったようだが、金になってねぇ。素人だから上手いこと言われて巻き上げられたらしい。
にっちもさっちも行かなくなって…


最後は致死量のシャブぶっこんでアワふいて死んでたらしい。

友美宛ての手紙に下手くそな字で書いてあった。


《ごめんな…》


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