ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人
結局ミンクはこの後も忙しくなり、生ビールを飲みながらグラス洗いをしたりで手伝いをして帰る事になった。


ぼくは3日間考えて和人さんにようやく電話を入れる。


『和人さん、色々考えて世話になることにしました』

『そうか!ぶん太ならやれるよ、詳しい事話すから来週の水曜日に俺んとこ来いよ』


…闇金か…


あれこれ考えてるうちに水曜日


和人さんの家に行くとリビングの真ん中にあるガラスのテーブル。


現金が積まれている。


『5千万あるよ、これで商売始めろ、やり方はお前に任せるよ』

『…すんません、大分プー太郎やってたんで…ちっと気合い入れてやってみます』

現金を持ってきたカバンに入れようとすると…


『おぃぶん太ちょっと待て!』

『…』

『そっから500万、金利だ』


そう言って借用証をだす。
1ヶ月に1割の金利で唄ってある。


ぼくはサインをして4千500万円をカバンにしまう。


…やっぱりヤクザだよな…


ボケっとしてる余裕はなかった。
健の所に向かった。1人では無理だ、健に手伝って貰わないと…あとは健次第だ。



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