ぼくのまわりにいる悪い人とぼくの中にいる悪い人
隣にいた中国人がバラバラになったぼくの携帯を渡す。


ここまでするかな…

『3発目はここいくでぇ』


ヒタイを人差し指でツンツン!と突っつかれる。


おっさんはマンションのエントランスに会長とやらを迎えにいった。


ぼくは別室に中国人と移動した。


とにかくデケぇマンションだな…


玄関先が何やら騒がしくなって来ているのが解る。


会長ってのが来たのか…


部屋に誰か入って来た。


『おぉー…誰か思うたら、あん時の兄さんか…なん?集金にきたん?銭やったら今払うたるわ…その代わりやけど、慰謝料5万程頂きましょか?』


ぼくはコイツだけは殺す!と思った。

健がキレたのも無理ねぇか…


『お前んとこの親分にさっきもらったよ』


『会長の事、羽田まで向かいにいっとったんよ、ちゃんと挨拶して帰りぃ』



ぼくはまた中国人に腕を掴まれ部屋をでる。


リビングでは“会長”がソファーに座りタバコに火を点けようとしている。


後ろ姿しか見えないが、そこら辺にいるゲートボールやってる老人風だった。


親分らしきおっさんに声をかけられる。
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