200年後も、ずっとキミを。

「未来はさ、ひどい状況で。死体だらけ。響以外の友達もみんな死んだ。」



「ゥ・・ひっくゥ・・」



「俺は、罪を犯した。知っちゃいけない歴史を暴こうとしたんだ。」



「・・・ウン・・ぅ・・ひぐ・・ぅ」



泣き顔とか、人に見せるのは初めてだった。



「捕まって、“過去流し”。この200年後の過去に来てしまった。」



「最初は、自由でよかったよ。でも、さびしい毎日だった。」



「いろんなところを転々として、最後にここ。・・朝陽の街についた。」



「ここは、楽しかった。泰樹がいて、朝陽がいて、・・・・」



「時間を忘れて、未来を見捨てて。
   このまま、ここにいようと思ったんだ。」




「・・・いて、いいよ・・・ォ、どこにも行かないで・・」




初めて、口からでた、素直な気持ち。



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