200年後も、ずっとキミを。
―8時―
「・・・こないねェ」
「ね・・・。」
「だな・・・。」
「うん。」
蒸し暑さが残る夜。
蚊がよってくるような場所で犯人を待ちかまえていた。
「しっ!」
泰樹の声で、みんながピッと姿勢を正した。
(・・・だれか来た?)
(おう、でも誰かはわからないな・・・)
(知冬、見えるかも・・)
(おまえ、視力2.0だっけ?)
(うん)
ガサガサと木の陰から怪しい人影を探る。
「・・・あれって・・・」
知冬は誰かわかったみたい。
「・・・・・・・み・・ず・・の、さん?」