200年後も、ずっとキミを。
涙を流しながら訴える水野さんの姿を、許さないワケにはいかなくて・・・。
「・・どうして、こんなコトやったの?水野。」
泰樹が優しく言う。
海斗は、フェンスにもたれかかって音楽を聴いている。
「・・・ごめんな・・さ・・。私、あの・・・、泰樹くんが、す・・・スキで・・ひっく・・、」
「お・俺!?」
真っ赤になった泰樹の顔がおかしかったのが、心に残っている。
「それで、なんでこんなコトを?」
知冬が構わず聞いた。
「・・・泰樹くんと、テスト前にやる勉強が・・、バスケさえやんなきゃ、いつもできると・・おもって・・・・、ご・ごめんなさいっ!!」
―このとき、私の心の中は、ハテナでいっぱいだった。
人を好きになったら、そういう感情が出てくるのか?
嫉妬・妬み・ヤキモチ。
そういう気持ちがわからない、私の頭では理解不能な感情だった。
「理由は、わかったよ。でもね、水野の気持ちには答えられないし、勉強も毎日やるつもりないから。ゴメンね。」
よしよし、と頭をなでる泰樹の口からでた言葉が、まるで遠回しに水野さんを突き放しているみたいで、怖かった。