希望のあしたへ
病院に到着した亨は真っ先に陽菜の両親のもとに向かった。

「おじさん、おばさん、どうですか様子は」

「まだ何とも、大変な手術になる訳だから時間かかるのは覚悟していたけどこんなにかかるとはねぇ」

「そうですか、一緒に待たせてもらって良いですか?」

「もちろんよ、それより早かったのね、授賞式が終わってからくるとなるともう少しかかると思ったけど……」

「そうですか? こんなもんですよ意外と近かったですし、それに結構道すいていましたから」

下手なうそをつき二人をごまかす亨。

「そうなの?」

ここで浩史が話しかけてきた。

「亨君」

「おじさんご無沙汰しています。それで何ですか?」

「すごいじゃないか亨君、今じゃ大スターなんだって?」

グランプリを獲ったにもかかわらずその言葉にも謙遜してしまう亨。
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