希望のあしたへ
「こんにちは亨兄ちゃん、今日はママと一緒に来たよ」

「陽菜ぁ待っていたよ、あっおばちゃんもご無沙汰しています」

「ほんと久しぶりね、元気にしていた?」

「何言っているのママ、元気じゃないからこうして入院しているんじゃない!」

そんな陽菜の言葉にクスッと笑みがこぼれる陽子。

「確かにそうね」

「そうですね、確かに今はこうして骨折してしまい入院中ですが、それ以外はたいした病気もする事なく元気にやってます」

「そうそれはよかったわ。足も早く治ると良いわね」

「はいありがとうございます。早く治るようにがんばります」

「何言っているの? こういうのってがんばるものでもないんじゃない?」

「確かにそうですね」

笑顔で返す亨に陽子が尋ねる。

「ところでご両親は元気に暮らしているの?」

「はい両親も実家で元気に暮らしています。たまにこの病院にも見舞いに来てくれますよ」

「そうそれはよかった。ご両親にも会いたいわねぇ」

「おばちゃんが僕の所に来てくれた事を両親に話せばうちの両親も会いたいって言うと思いますよ」

「そうかな? それより陽菜から聞いて驚いたわよ! まさかあの翔が亨君だったなんてね」

「自分でもびっくりしています。以前の僕からはこんなことをするなんて思いもしませんでしたから」

笑みを浮かべながら言う亨。
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