希望のあしたへ
「何よ訳って、一体パソコンなんてどうするのよ?」

「まだママと亨兄ちゃんしか知らないんだけど由佳には言っちゃおうかな?」

「何よ教えて」

「あたしいつも本ばかり読んでいるでしょ?」

「そうね、それかラジオを聞いているかのどっちかだわ。最近は翔の所にも行くけどね」

「あたしね、いろんな本を読んでいるうちに自分でも小説を書いてみたくなったのよ、そういう勉強をしてきたわけでもないのに無謀だけどね」

「そんなことないよすごいじゃない、書けたらあたしにも読ませて」

陽菜のまさかの言葉に由佳は驚いてしまった。

「まだこれから書こうってところだからほんとに書けるか分からないわ。もし書けたとしても完結できるかもわからないし、それに知っている人に読んでもらうのって恥ずかしいじゃない」

「良いじゃない読ませてよ」

「じゃあ書けたらね、でも期待しないでよ」

「約束だよ! 首をキリンの様に長くして待ってるわ」

由佳は朗らかな笑みを浮かべながら言うとさらに続ける。
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