希望のあしたへ
憧れの翔と握手をしてもらえた矢嶋であったが、この時ばかりはまるで少女の様であった。
「ありがとうございます翔さん。ではあたしは仕事に戻りますので」
そう言って矢嶋が陽菜の病室を後にすると、亨が陽菜に語り掛ける。
「陽菜薬飲んじゃえよ」
「そうだね」
そしてすぐに陽菜はその薬を飲んだ。
その後も亨と二人で会話を楽しんでいると、そこへ由佳がやって来た。
「やっほー元気してる?」
そんな由佳の目に映った思わぬ人物に少し驚いてしまう。
「翔さんどうしたんですか? もう車椅子に乗っても良いの?」
「あぁ、今日からな」
「良かったですね、これであたしが連れて行かなくても会えるじゃないですか。陽菜もよかったね」
「そうだね、ありがとう由佳ちゃん。これからは僕が出来るだけ来るようにするから」
「でもあたしもたまには陽菜を翔さんの所に連れて行くからね、じゃないと翔さんばかりこっちに来てもらうと悪いじゃない」
「大丈夫だよ由佳ちゃん、僕がこっちに来るくらい苦にならないから……」
「そう、なら良いけど」
ぽつりとそう呟く由佳であったが、実はそう言った背景には自分が陽菜を翔の所に連れて行けばそれだけで翔に会う口実が出来ると思っていたことにあった。
「ありがとうございます翔さん。ではあたしは仕事に戻りますので」
そう言って矢嶋が陽菜の病室を後にすると、亨が陽菜に語り掛ける。
「陽菜薬飲んじゃえよ」
「そうだね」
そしてすぐに陽菜はその薬を飲んだ。
その後も亨と二人で会話を楽しんでいると、そこへ由佳がやって来た。
「やっほー元気してる?」
そんな由佳の目に映った思わぬ人物に少し驚いてしまう。
「翔さんどうしたんですか? もう車椅子に乗っても良いの?」
「あぁ、今日からな」
「良かったですね、これであたしが連れて行かなくても会えるじゃないですか。陽菜もよかったね」
「そうだね、ありがとう由佳ちゃん。これからは僕が出来るだけ来るようにするから」
「でもあたしもたまには陽菜を翔さんの所に連れて行くからね、じゃないと翔さんばかりこっちに来てもらうと悪いじゃない」
「大丈夫だよ由佳ちゃん、僕がこっちに来るくらい苦にならないから……」
「そう、なら良いけど」
ぽつりとそう呟く由佳であったが、実はそう言った背景には自分が陽菜を翔の所に連れて行けばそれだけで翔に会う口実が出来ると思っていたことにあった。