希望のあしたへ
【第六章】『発作』
その三日後亨が陽菜の病室の前に行くとその扉には面会謝絶の札がかけてあった。
「陽菜どうしたんだろう」
一言呟くと心配な面持ちですぐさまナースセンターに向かう亨。
するとそこには幸運にも矢嶋の姿が確認され亨の存在に気付いてくれた。
「翔さんじゃないですか、何か用ですか、もしかして陽菜ちゃんの事?」
「はい、今あいつの病室の前に行って来たんですけど面会謝絶の札がかかっていたので心配になってしまって。何かあったんですか、陽菜の具合そんなに悪いんですか?」
その言葉通り心配な表情を浮かべながら訊ねる亨。
「ちょっと夕べ発作を起こしてしまってね、別にたいしたほどじゃなかったんだけど念のため」
「そうだったんですか、それで今は大丈夫なんですか?」
「まあ大丈夫は大丈夫なんだけど、今日は会うの控えてくれる?」
「分かりました。そう言う事情では仕方ないですね、今日の所は帰ります」
「ごめんなさいね」
「どうして千夏ちゃんが謝るんです? 病気なんだから仕方ないじゃないですか。千夏ちゃんが謝る事でもありません!」
「確かにそうかもしれないけど、せっかく来てくれたのに申し訳ないと思って……」
「良いんですよ別に、では僕はもう帰りますね、陽菜の事をよろしくお願いします」
亨の願いに矢嶋は笑顔で応える。
「はいお任せください」
こうして陽菜に会う事が出来なかった亨はがっくりと肩を落としつつ自分の病室に帰っていった。
「陽菜どうしたんだろう」
一言呟くと心配な面持ちですぐさまナースセンターに向かう亨。
するとそこには幸運にも矢嶋の姿が確認され亨の存在に気付いてくれた。
「翔さんじゃないですか、何か用ですか、もしかして陽菜ちゃんの事?」
「はい、今あいつの病室の前に行って来たんですけど面会謝絶の札がかかっていたので心配になってしまって。何かあったんですか、陽菜の具合そんなに悪いんですか?」
その言葉通り心配な表情を浮かべながら訊ねる亨。
「ちょっと夕べ発作を起こしてしまってね、別にたいしたほどじゃなかったんだけど念のため」
「そうだったんですか、それで今は大丈夫なんですか?」
「まあ大丈夫は大丈夫なんだけど、今日は会うの控えてくれる?」
「分かりました。そう言う事情では仕方ないですね、今日の所は帰ります」
「ごめんなさいね」
「どうして千夏ちゃんが謝るんです? 病気なんだから仕方ないじゃないですか。千夏ちゃんが謝る事でもありません!」
「確かにそうかもしれないけど、せっかく来てくれたのに申し訳ないと思って……」
「良いんですよ別に、では僕はもう帰りますね、陽菜の事をよろしくお願いします」
亨の願いに矢嶋は笑顔で応える。
「はいお任せください」
こうして陽菜に会う事が出来なかった亨はがっくりと肩を落としつつ自分の病室に帰っていった。