希望のあしたへ

「何言ってんの亨兄ちゃん、本気にしなくても大丈夫よ。ちゃんと手術受けるからもう心配しないで、亨兄ちゃんにそこまで言わせておいて手術しない訳にいかないじゃない。それに結婚するって言ったってあたしまだ高校生よ、結婚するにはまだ早いわよ」

「ほんとに手術受けてくれるか？」

「うん、ちゃんと受けるからもう安心して」

「じゃあ手術が成功したら結婚しような」

「何言ってんのよ亨兄ちゃんてば、本気にしないでって言ったでしょ、もう結婚の話は無しよ」

「俺は本気だぞ！　お前は高校生にはまだ結婚は早いって言うけど法律上女性は親の承諾があれば十六歳から結婚して良い事になっている。俺だってもうハタチなんだなんの問題もないだろ？　一つあるとすれば陽菜のおじさんとおばさんにしっかり承諾をもらわないとな？」

「ほんとにいいの？　もし手術が成功したとしてもしばらくは病院通いが続くのよ」

「そのくらい分かっている、問題ないって言ったろ？　二人で幸せな家庭を作ろうな？」

「ありがとう亨兄ちゃん、絶対手術成功するように頑張るね」