意地悪なきみの隣。



「わかった!探す!」



ベッドの下、テーブルの下、棚の下…。


引き出しを開けてもいいよって言ってたから、引き出しの中も。



「ない」



「俺、バスケ部だよ」



だから何よ。

そんなの知ってるよ!



「俺、バスケ部だよ」



……………。


そう言う大和サンタさんはベッドでゴロゴロ。


もう!

なくしたんなら一緒に探してよーっ!



「俺、バスケ部だよ」



3回目。


もーそれはわかってるんだってば〜……




「…………あ」



あきれながらボールを置いてる棚を見ると、ボールの後ろに包装された小さな箱がチラリと見えた。



「あったよ!」



『俺、バスケ部だよ』



その言葉はヒントだったんだ。


ってことは、なくしたんじゃなくて…



「もしかして、ワザと隠してた?」



宝探しゲーム、みたいな感じかな?



「……見つけてくれてサンキュ」



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