意地悪なきみの隣。
足を振り上げて勢い良く起き上がり、私の持つ箱を指さす。
私の質問なんて無視。
でも、それってワザと隠してたんだって意味だよね?
「…開けてもいい?」
コクンと頷いたのを見て包装紙をはがす。
プレゼントを開ける私をじーっと見る視線が痛いほどわかる。
「郁ちゃん、メリークリスマス」
箱を開けた瞬間、大和くんがそう言った。
ずるいんだってば。
ふにゃっと笑うなんて。
駅で意地悪なこと言われたことも全部、吹っ飛んじゃうじゃん。