意地悪なきみの隣。
私が覚えていたことを、大和くんも大切にしてくれてるんだって思うとどうしようもないくらい嬉しいんだ。
「俺からのクリスマスプレゼント。こんなのしか用意できなかったけど」
「最高だよっ!バカ!最高だよ〜っ!」
こんなの、じゃないよ。
こんな素敵なもの、だよ。
「なら良かった」
ふうっと満足げに息を吐きながらニット帽や白ヒゲを取る。
そうだ。
私もあるんだった。
「大和くんっ。私からもプレゼント」
落ち着いて丸テーブルを挟んで向かい合うように座った。
そして持ってきた、ケーキを入れた箱をテーブルにそっとのせる。
驚いたように自分の顔を指さしながら「俺に?」とでも言いたそうな顔。
うん、という意味を込めてコクリと頷くとその箱に手をかけた。