意地悪なきみの隣。



少しずつ開かれていく箱を見てると、ドキドキしてきた。


崩れてないかな?


喜んでくれるかな?


そんな不安と期待を抱いて。



「…え、ガトーショコラ?」



「う、うん…!好きじゃない…かなぁ?」



手作りをあげるなんてしたことながないから、変なことを聞いてしまった。


あ〜、ほら。


時計の秒針の音だけが流れる。


へ、変なこと聞いちゃうから〜…。

大和くん、困っちゃった。



「すげえ好き!さすが郁ちゃん!…ってやつ?」



くしゃっと笑いながらそう言ってくれた。


その瞬間、安心感に満たされた。


よ…良かった〜!



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