意地悪なきみの隣。



大和くんが誰といようが自由じゃん。


そもそも返事もしてないのに、そうやって嫌がるなんてワガママだ。


大和くんがモテてようと、私のことが好きでも、いる人は自由なんだ。



決めるのは大和くんなんだもん。
私が決めることじゃない。



わかってるのに……わかってるのに…




「私の近くがいいよっ……」



幼稚園の時みたいに隣にいてよ。
いつだって隣にいたじゃんか。


郁ちゃんって、笑って呼んだじゃん。




「郁、ずいぶん遅かったね……って、どしたの?」



「大和くん……私のこと好きじゃなくなったかもしれないよ」



教室に帰るなり、様子が変な私に気付いた陽菜ちゃん。

私があまりにも遅かったからもうお弁当は食べ終わってるみたい。



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