意地悪なきみの隣。
さんきゅ!って嬉しそうに受け取る高橋くんに思わず笑顔になる。
「陽菜は?」
「そーやって言ってくる感じやだ〜。紘樹はあとで!」
嫌そうな顔をしながらもどこか楽しそうな陽菜ちゃん。
すごく近い距離で笑い合う2人はほんとにお似合いだ。
クリスマス前は、悪い奴じゃないしなんて言ってたけど、
陽菜ちゃん今はきっと高橋くんのこと大好きだ。
見ててすごく伝わってくる。
「西野はあのスネん坊にあげんの?」
「す、すねんぼお…?」
「大和だよー。ほら、そこでスネてるスネん坊」
高橋くんが指さす方を見ると机に突っ伏す大和くん。
顧問が出張で朝練がない大和くんは、学校に来てからずっとあんな感じだ。
前は、迷いなく私たちのところに来てたのに。
それで、私をバカにしてきたのに。