意地悪なきみの隣。



気づけば私は大和くんの腕の中。
大和くんの匂いが鼻をつく。



「お前、ほんとバカだよ」



「く……苦しいです……」



ぎゅうっと強く抱きしめられる。
身動きが取れず、口だけ抵抗してみる。


少し腕を緩めた大和くんは、片方の手で頭を撫でる。


…うん、やっぱり、この手が1番です。



「3問目の答え、それでいいよな?」



あ………。
覚えてたんだ。


うん、という意味を込めて首を縦に振る。
難しかったけど、ちゃんと解けたよ。


時間もすごくかかったけど。



「大和くんっ………好き…です…」



涙を流しながら、途切れ途切れになりながら伝える。




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