意地悪なきみの隣。



「3問目な」



「はい」



そう言うと、しばらく何も聞こえない。


問題を考えてるのかな?
それにしてもさっきよりも長くないかな?


風が入り込む音と生徒が話す声だけが少し遠くから聞こえる。


…中島くん?






「…………………俺のこと、好き?」





え…………?


思いもよらない問題に、目を開けてしまった。



その瞬間、私が唇に感じたのは………




中島くんの唇。



目の前には中島くんの顔。


頭の中が真っ白になる。



ゆっくりと唇が離れると、コツンとおでことおでこが重なる。





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