意地悪なきみの隣。
ピーッ!とホイッスルの音が響き渡る。
キュッキュッとバッシュと床の擦れる音もする。
体育館は熱気で溢れている。
お昼ご飯を食べ終わると、陽菜ちゃんが私の腕を引っ張って体育館へとやってきた。
体育館の2階の細いギャラリーに上がり、私たちは座った。
………あ、中島くんだ。
柵の隙間から見えるのは中島くんの頑張る姿。
いつもなら大きな声なんてあんまり出さないのに、今は仲間たちと声を掛け合ってる。
私の、知らない顔。
ギャラリーには私たちだけじゃなくて、他にもたくさんの女の子が来ていた。
「中島、人気だね?」
「…へっ、そ、そうなの?」