意地悪なきみの隣。
近くにいてほしいです。
…………とは言うものの。
「郁?あれから何日経った?いい加減話しかけなさいっ!」
「ひ、陽菜ちゃん…む、無理だよ〜っ!恥ずかしいっ…」
うわうわうわうわ!
陽菜ちゃんが私の肩を強く揺らす。
目の前がぐらんぐらんするよ〜っ!
中島くんの練習を見てから約1週間が経とうとしています…。
相変わらず中島くんは高橋くんとばっかりで、前みたいに私に話しかけることはない。
「……あの、陽菜ちゃん」
「なに?」
「中島くんが話しかけてこなくなっちゃったのって…やっぱり変なことかな?私と中島くんはただの友だちだし、別にたいしたことじゃ…」
「い〜く〜ぅぅ⁉︎」
そう言ってまた私の肩を強く揺らす。
ひ、ひ、陽菜ちゃんクラクラしちゃうってば!
「あんたね!キスまでされてわけわかんないまま放っておくの⁉︎変な感じするんでしょ?それなら頑張りなよっ!」
「陽菜ちゃん…」
それもそうだよね…。
私、キスされたんだよね…。
中島くんに聞きたいことたくさん。
それに…それに…。
「花マル…してほしいな…」