意地悪なきみの隣。



「なんつーかさ、アイツ、不器用なんだって。西野のことバカにしてばっかだけど、意外と切羽詰まってんだって。お前から話しかけてくんの待ってんじゃねえの?」



中島くんが不器用…?



切迫詰まってる?



私から話しかけてくるのを待ってる?



いっぱい言われて私の頭の中はぐちゃぐちゃ。



「いーから、話しかけてやれよ。俺っちアイツの面倒見んの大変なんだからさ〜」



真剣だった高橋くんの顔はいつもみたいなおちゃらけた顔に戻っていた。



よろしくなって肩を2回、ポンポンっとすると席をはずした。


よろしくな……って。


私はどうしたらいいのかわかんない。



でも、でも。

中島くんと話したいのは本当。


あれからずっとつまんないの。


わかってるよ、わかってるよ。



このままじゃずーっと一緒……だよね。




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