意地悪なきみの隣。
今思うと、この学校に入学してすぐに中島くんと仲良くなったなあ。
初めて話しかけられたのって確か
『西野〜バカって言葉の意味、わかる?』
だった。
私の5月考査の点数を覗き見した上にこの言葉。
初対面にしてすっごいひどかった。
何この人!って思ったけど、なぜか嫌じゃなくて
むしろ楽しい…?っていうのかな。
よくわからないけど、嫌ではないんだ。
わからない、でも、きみが隣にいるのが当たり前になっていて。
寂しいんだ。
『へ〜西野でも課題終わったんだ』
そうやってバカにしてくるきみも、
『今日はキツネ以外も回ろうか』
そう、不思議なことを言うきみも、
いてくれなきゃ、つまらないんだ。
どうしてこんなこと思ってるのかなんて全然わからないけど
今わかるのは、
中島くんといる時間が私にとってとても大切なものだってこと。