意地悪なきみの隣。



「大和くんは何位だったの?」



「6位」



「………すごい」



なんで一桁なんて取れちゃうの?

ほんとにほんとにかなわない。


私の手からテストを取ってキュッキュッと赤ペンで花マルを書く。



「ほら、おめでとう。お疲れさん。もっと早くしてやれなくてゴメンな」



そう言いながら私の頭を撫でる。

ううん、良いんだよそんなこと。


今ちゃーんと、約束果たしてくれたもん。



「ありがと!」



私このテスト絶対に捨てられないや。


また、12月考査が始まっちゃう。

その前にもらえた花マル。



「次は…自分で頑張るからまたいい点数だったら花マルほしい」



12月考査は自分で頑張っていい点数取って、また花マルが欲しいな。



「ふっ…お前1人でできんのかよ?1人でパニクるんじゃねーの?」



「もっ…もうそんなこと言わないでよ!」



「あははっ!わかったって。今度は見守ってるわ」



そうそう、見守ってよ。



「じゃーなっ」


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