___Hate you.~ピリオドは君が~
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『――――関係、元に戻そうか』
彼の、少し迷いながら搾り出した声が耳を離れない。
自分の耳に当てたスマートフォンが、徐々に熱を帯びていく。
言わなきゃ。
言っておかなきゃ。
静かに進む秒針を眺めながら、もう11時半か、と変に冷静な頭で考えていた。
「・・・・・・そうだね、戻そっか」
声は、そんな頭と裏腹に、純粋に震えている。
耳元で、電波の悪さのせいで少しずつノイズが入っていた。
そんな耳障りな音にさえ、心を落ち着ける作用を求めてしまう。