.+*:゚+隣の席の君.+:゚+。.㊤
「この前はありがとうね」
モゾモゾと私はお礼を言った。
「…」
いつものぶっきら棒に戻ってるし…。
はー。もしかして幻覚だったのかなー。
そう思うぐらいさっきとは違った。
真顔でボーっとしてて、ヤンキーみたいで話し掛けにくい。
にしても、顔整ってるー。
なーんて広瀬君の顔をじーっと見てたら…
「おい、渡辺。広瀬の顔なんか見てないで。次読め。」
「ぐげぇ!!?」
私はつい間抜け声を出してしまった。
そしたらクラスのみんなが
「広瀬見てたとかーww」なんて言ってくるのが聞こえた。
「ええっと…」
読むところが分からない。
どうしよう。
?!
広瀬君が教科書のページ数を指差してくれた。
「えっと、は、春はあけぼの…ようよう白く…」
やばい。嬉しかった。
やっぱり優しいんだ。って思った。
どうしよう。
二人が言ってたように私は
私は
もしかして
広瀬君のことが
好きなのかもしれない。