恋のはじまり

自覚すると顔が赤くなった。
「課長に、恋。」
顔が熱くなって両手で頬を押さえる。

「ふふ、赤くなっちゃって！まー、5年ぶりの恋だもんねー。自覚出来ただけでも第一歩だよ。
課長さんも素敵な人じゃん。上手くいくといいね。ゆっくり頑張って。そうと決まればまずは腹ごしらえだ！ほら食べよっ。」

加那はピザを皿に勢い良く載せて私の前に差し出した。
加那の思いやりに胸が熱くなった。
「加那、ありがとう。」

課長が好きと自覚すると、何だかピザもいつもより美味しくなったように感じた。