恋のはじまり

(これ以上見ていたくない…。)

親しげに話す2人の姿、時折笑う課長のの顔。左手の指輪。
そんな課長を見ていたら、胸がぎゅっと締め付けられて息をするのも苦しくなってきた。

早くこの場から立ち去りたくて、急いで西山君の手を引っ張って足早に歩き出した。
急に手を引かれて西山君は最初は驚いていたけれど、何も聞かずに黙って着いてきてくれた。
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