恋のはじまり
更に西山君は課長に詰め寄って低い声で言い放った。
「それに…俺と笹本さんは今いい関係になっているので邪魔しないで下さい。」

そう言ってぐっと力を込めて手を引っ張って私は西山君にギュッと抱き寄せられてしまった。
そして一瞬見つめてきて、次にはあっという間に西山君の唇が近付いてきて気付いたら唇を塞がれていた。本当に一瞬の出来事だった。
あまりの突然の行為に思考が一時止まった。

(キスされた…、課長が、見てるのに…!)
< 55 / 74 >

この作品をシェア

pagetop