いけてない私の育てかた
そんなある日事件は起こった。
私には小学生の時から密かに想いを寄せてる人がいた。
彼はサッカー部で、名前は佐藤祐也くん。中1の佐藤くんの身長は153㎝と私とほぼ同じ位。顔は切れ長の目に鼻筋の通った鼻に薄い唇。小さい頃自転車でコケてこめかみの所にうっすらと縦に3㎝程の傷跡がある。
誰にでも話しかける佐藤くんは、笑うと顔がくしゃってなって左頬にうっすらえくぼができる。
小学5年生の時私が男の子達にからかわれてたら佐藤くんが、
「お前らサッカーしに行こうぜ!」
って私から男の子達を引き離してくれた。その時の笑顔と優しさで一瞬にして恋に落ちた。
でも今彼は学校中のアイドルになっていて私は話すどころか近くに寄ることも出来ない。
中1の時私は掃除当番でゴミを捨てに廊下を歩いていると向こうから4.5人の集団が歩いてきた。その中心にいたのは佐藤くんで彼を囲むように女子達がいる。
私は横目で佐藤くんを見ながらぶつからないように端を歩いていると1人の女子が、
「もー、やだー、ゆーやんたら。」
ゆーやんとは佐藤くんの小学生の時からのアダ名だ。
とか言いながら後退りしてきて私にぶつかってきた。
「いったーい。」
へっ?ぶつかってきたのはそっちなのになぁー、と思いながらも痛いと言われた私は反射的に謝る。
「もー、気をつけてよね。」
「ご、こめんなさい。」
頭をペコリと下げて顔を上げるとぶつかってきた彼女が驚いた顔をして、
「や、やだー。早乙女さんだったんだ。」
何か微妙に顔ひきつってません?
もしかしてそんなに痛かったのかな?
「大丈夫?」
私は彼女の顔を覗き込もうとしたら。
「ち、ちょっとなんで睨むのよ。
あんたがぶつかったんでしょ。」
いやいや、睨んでませんけど。
「行こう。ゆーやん。」
今のって私が悪いの?ぶつかってきたのは向こうで、私は謝ったのに睨んでるとか言われたし……。
暫しぼーぜんとする私の耳に彼女達の心無い言葉が飛び込んできた。
「大丈夫?
酷いよね早乙女さんって、人にぶつかって謝りながら睨むなんて。
だいたい何あの目。恐すぎるでしょ。
ゆーやん、彼女のアダ名知ってる?
メデューサだよ。メデューサ!」
「私ならショックすぎて生きていけないよー。
それってもう誰とも目を合わせられないってことだよね。」
今までだって何度もこんな事はあった、でも佐藤くんの前であんなこと言われたくなかった。
佐藤くんどう思ったんだろう。佐藤くんの顔見たいけど私には去っていく彼女達の後ろ姿でさえ怖くて見る勇気はなかった。
なにあの目……、そっか私の目なんだ原因は。
それ以来なるべく自分の視界から佐藤くんを入れないようにした。
私には小学生の時から密かに想いを寄せてる人がいた。
彼はサッカー部で、名前は佐藤祐也くん。中1の佐藤くんの身長は153㎝と私とほぼ同じ位。顔は切れ長の目に鼻筋の通った鼻に薄い唇。小さい頃自転車でコケてこめかみの所にうっすらと縦に3㎝程の傷跡がある。
誰にでも話しかける佐藤くんは、笑うと顔がくしゃってなって左頬にうっすらえくぼができる。
小学5年生の時私が男の子達にからかわれてたら佐藤くんが、
「お前らサッカーしに行こうぜ!」
って私から男の子達を引き離してくれた。その時の笑顔と優しさで一瞬にして恋に落ちた。
でも今彼は学校中のアイドルになっていて私は話すどころか近くに寄ることも出来ない。
中1の時私は掃除当番でゴミを捨てに廊下を歩いていると向こうから4.5人の集団が歩いてきた。その中心にいたのは佐藤くんで彼を囲むように女子達がいる。
私は横目で佐藤くんを見ながらぶつからないように端を歩いていると1人の女子が、
「もー、やだー、ゆーやんたら。」
ゆーやんとは佐藤くんの小学生の時からのアダ名だ。
とか言いながら後退りしてきて私にぶつかってきた。
「いったーい。」
へっ?ぶつかってきたのはそっちなのになぁー、と思いながらも痛いと言われた私は反射的に謝る。
「もー、気をつけてよね。」
「ご、こめんなさい。」
頭をペコリと下げて顔を上げるとぶつかってきた彼女が驚いた顔をして、
「や、やだー。早乙女さんだったんだ。」
何か微妙に顔ひきつってません?
もしかしてそんなに痛かったのかな?
「大丈夫?」
私は彼女の顔を覗き込もうとしたら。
「ち、ちょっとなんで睨むのよ。
あんたがぶつかったんでしょ。」
いやいや、睨んでませんけど。
「行こう。ゆーやん。」
今のって私が悪いの?ぶつかってきたのは向こうで、私は謝ったのに睨んでるとか言われたし……。
暫しぼーぜんとする私の耳に彼女達の心無い言葉が飛び込んできた。
「大丈夫?
酷いよね早乙女さんって、人にぶつかって謝りながら睨むなんて。
だいたい何あの目。恐すぎるでしょ。
ゆーやん、彼女のアダ名知ってる?
メデューサだよ。メデューサ!」
「私ならショックすぎて生きていけないよー。
それってもう誰とも目を合わせられないってことだよね。」
今までだって何度もこんな事はあった、でも佐藤くんの前であんなこと言われたくなかった。
佐藤くんどう思ったんだろう。佐藤くんの顔見たいけど私には去っていく彼女達の後ろ姿でさえ怖くて見る勇気はなかった。
なにあの目……、そっか私の目なんだ原因は。
それ以来なるべく自分の視界から佐藤くんを入れないようにした。