いけてない私の育てかた
それから私達はベンチに座り楓先生による目の使い方講座が始まった。
私温室とか鳥類コーナーとか行きたかったのになー。
「いいほのか、あんたは人を見る時その大きな目をひんむいて真っ直ぐに相手を見る癖があるのよ。」
嘘だ。だって私は今までの事が原因で人の目を見なくなっていたんだから。
「あー、信じてないでしょ?」
「な、なんで分かったの?」
「だから、ほのかの目は口ほどに物を言ってるんだってば。」
うーん、よくわからん。私はただ普通にしてるだけだよ。
「私が言ってるのは、自分と正面にいる相手の事じゃなくて少し離れた自分に向いてない時の事。
例えば、教室で先生に注意されてる男子がいるとして当然男子は先生の方を向いてるよね。その男子や先生のやり取りを見てる時のほのかの目がそうなってるんだよ。
他にもちょっと遠目だからって気になる人を見る時もそう。」
「うそ?私ってそんなんなの?」
知らなかった。かれこれ16年近く自分やってるのにたった1ヶ月前に仲良くなった楓の方がよっぽど私を知っている。
「そんなおっきな目でさらにそれを大きくして真っ直ぐに向けられてみなそりゃー驚くでしょう。」
「確かに。」
返す言葉が見つかりません。
「まずは、それをなるべくやらないようにしてみよっか。」
今まで無意識にしてたのにできるのかなぁー。
「急には無理だろうけど、少しずつ意識すらばいいんだよ。」
なるほどね。
「分かった、やってみるよ。」
「それからこれは同じ見るでも色んな見方の違いを説明するね。
まず、何かお願いをする時は下から上に顔を上げてその時瞳をわざとゆっくり遅れて上げて最後に相手の目を見る。勿論目を大きくしちゃだめだよ。あくまで自然にね。」
ほらっ、やってみてって鏡をもって練習させられる。
一体どれくらいやったんだろう、やっとお許しがでた。
「次は呼ばれて振り向くときの使い方ね。
これもさっきのと同じで上下から左右に変わっただけだから。あくまでも瞳は遅れて最後に目をあわせる。」
これはさっきより早くにOKをもらった。
「最後に相手を真っ直ぐに見て自分の言うことを利かせるときの使い方ね。
これは、真っ直ぐに相手を見て、」
「ちょ、ちょっと待って。さっきは真っ直ぐに見ちゃダメだって言ったじゃない。」
しょうがないなぁーとか言いながら楓は私を見ててって。
いつもの私の見方をやってくれた。
目を大きく開けて私をじっと見る。
た、確かに怖い。ちょっとホラーっぽいかも。
ついでにとか言ってご丁寧に私が前にクラスの女子からビンタされた時の顔をやってくれた。
うわー、なにこの目私ってこんな風に人の事見てる訳?
「分かったみたいだね。
私がやってもこれだけ迫力でるんだからほのかがやったらさらに倍は迫力増しだよ。」
そ、そうなの。なんか落ち込んできた。
私が肩をがっくり落とすと楓が私の両肩を掴んで、
「楓さんに任せない。」
なにそれ。
そう言って今度は正しい目の使い方を教えてくれた。
私温室とか鳥類コーナーとか行きたかったのになー。
「いいほのか、あんたは人を見る時その大きな目をひんむいて真っ直ぐに相手を見る癖があるのよ。」
嘘だ。だって私は今までの事が原因で人の目を見なくなっていたんだから。
「あー、信じてないでしょ?」
「な、なんで分かったの?」
「だから、ほのかの目は口ほどに物を言ってるんだってば。」
うーん、よくわからん。私はただ普通にしてるだけだよ。
「私が言ってるのは、自分と正面にいる相手の事じゃなくて少し離れた自分に向いてない時の事。
例えば、教室で先生に注意されてる男子がいるとして当然男子は先生の方を向いてるよね。その男子や先生のやり取りを見てる時のほのかの目がそうなってるんだよ。
他にもちょっと遠目だからって気になる人を見る時もそう。」
「うそ?私ってそんなんなの?」
知らなかった。かれこれ16年近く自分やってるのにたった1ヶ月前に仲良くなった楓の方がよっぽど私を知っている。
「そんなおっきな目でさらにそれを大きくして真っ直ぐに向けられてみなそりゃー驚くでしょう。」
「確かに。」
返す言葉が見つかりません。
「まずは、それをなるべくやらないようにしてみよっか。」
今まで無意識にしてたのにできるのかなぁー。
「急には無理だろうけど、少しずつ意識すらばいいんだよ。」
なるほどね。
「分かった、やってみるよ。」
「それからこれは同じ見るでも色んな見方の違いを説明するね。
まず、何かお願いをする時は下から上に顔を上げてその時瞳をわざとゆっくり遅れて上げて最後に相手の目を見る。勿論目を大きくしちゃだめだよ。あくまで自然にね。」
ほらっ、やってみてって鏡をもって練習させられる。
一体どれくらいやったんだろう、やっとお許しがでた。
「次は呼ばれて振り向くときの使い方ね。
これもさっきのと同じで上下から左右に変わっただけだから。あくまでも瞳は遅れて最後に目をあわせる。」
これはさっきより早くにOKをもらった。
「最後に相手を真っ直ぐに見て自分の言うことを利かせるときの使い方ね。
これは、真っ直ぐに相手を見て、」
「ちょ、ちょっと待って。さっきは真っ直ぐに見ちゃダメだって言ったじゃない。」
しょうがないなぁーとか言いながら楓は私を見ててって。
いつもの私の見方をやってくれた。
目を大きく開けて私をじっと見る。
た、確かに怖い。ちょっとホラーっぽいかも。
ついでにとか言ってご丁寧に私が前にクラスの女子からビンタされた時の顔をやってくれた。
うわー、なにこの目私ってこんな風に人の事見てる訳?
「分かったみたいだね。
私がやってもこれだけ迫力でるんだからほのかがやったらさらに倍は迫力増しだよ。」
そ、そうなの。なんか落ち込んできた。
私が肩をがっくり落とすと楓が私の両肩を掴んで、
「楓さんに任せない。」
なにそれ。
そう言って今度は正しい目の使い方を教えてくれた。