いけてない私の育てかた
あれー、私今どこにいるんだっけ?何だか暖かくて気持ちがいい。

チュッ

ん?何だろう?今私の唇にマシュマロみたいに柔らかいものがあたったみたい。

「早乙女さん。プラネタリウム終わったよ。」


プラネタリウム……?


プラネタリウム!!

パチッ


「クスッ。

お目覚めですかお姫様。」


うそっ、私もしかして佐藤くんの胸の上で寝ちゃったの?


「うわっ、ご、ごめんなさい。

どうしよう。本当にごめんなさい。

私あの、昨日はあんまり眠れなくてそれでつい気持ち良くて……。」


なに言ってんのよ私のバカ!

「へぇー。昨日あんまり眠れなかったんだ。それって何でかな?」


うっ、出ましたブラック佐藤くん。

我ながら上手いかも。

「それは、男の人と二人で出掛けるのなんて初めてだから。」

「ふーん、そっか早乙女さんにとっては今日全てが初めてなんだ。」

なんか佐藤くん満足そうな顔してないですか?


「あっ、でもこの前譲さんと二人でファミレスなら行ったから初めてではないのかな?んー?でもあれはどうなんだろう?」

「譲先輩と?」

やばっ、今もしかして思ってること口に出してたの?


「いや、でもあれは朝譲さんにぶつかってしまって、私はてっきり慰謝料請求されるのかと思って。」

って話し聞いてます?

「あのー?佐藤くん?」


「あっ、ごめん、ちょっと考えごとしてた。」

「とりあえず、もう皆さん外に出てますから私達もでませんか?」
< 60 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop