お菓子な男の子
「雨…宮……?」
「ごめんね、亮輔くん。私、アンちゃんとの話全部聞いちゃった……」
突然のことに、俺は戸惑った。その間も雨宮は話し続けた。斗真とはぐれたこと、さまよっていたら俺たちを見つけたこと、声をかけようとしてすべてを聞いてしまったこと……
そうか。俺のこと、全部知られたんだ。
雨宮、ムカついてるだろうな。それとも悔しい?悲しい?むなしい?
少なからず俺に好意があることは気づいていた。でもその気持ちを俺はただ利用しようとしてた。どうせならひっぱたいてくれればいい。そうすれば、俺も少しはすっきりする。
「雨宮、俺を……」
「亮輔くん、つらかったね。私も気づかなくてごめんね。なぐさめてくれたあの日、ほんとに苦しかったのは亮輔くんだったのに」
「……………」
言葉がでなかった。そんなこと、言われると思わなかった。なぜだ。視界がだんだんにじんでいく。
「2人の話を聞いてて思い出したの。プラネタリウム館で初めて会った日、亮輔くんが私に話してくれたこと。泣いている私に、亮輔くんは言ったの……」
"大丈夫だよ。星はさ、星座になるでしょ?おんなじ。僕と母さんをきっとつないでくれてる。僕と杏奈をつないでくれてる。今日からは僕と君がつながった。信じてるんだ。いつか、僕の星座はきれいになるよ。君の星座も。だから星を好きでいたいんだ。嫌いになりたくないんだ"
「私パパとママに構ってもらえなくて、寂しくて、でも亮輔くんの言葉で変わったの。私とパパとママはきっとつながってるんだ、いつかわかり合えるんだって。それが星を好きになったきっかけだった。忘れちゃってたけど、思い出したよ!」
「俺が……そんなことを……」
こぼれそうな涙を隠すために俺は上を向いた。
この目に飛び込んできたのは、満天の星空だった。
「ごめんね、亮輔くん。私、アンちゃんとの話全部聞いちゃった……」
突然のことに、俺は戸惑った。その間も雨宮は話し続けた。斗真とはぐれたこと、さまよっていたら俺たちを見つけたこと、声をかけようとしてすべてを聞いてしまったこと……
そうか。俺のこと、全部知られたんだ。
雨宮、ムカついてるだろうな。それとも悔しい?悲しい?むなしい?
少なからず俺に好意があることは気づいていた。でもその気持ちを俺はただ利用しようとしてた。どうせならひっぱたいてくれればいい。そうすれば、俺も少しはすっきりする。
「雨宮、俺を……」
「亮輔くん、つらかったね。私も気づかなくてごめんね。なぐさめてくれたあの日、ほんとに苦しかったのは亮輔くんだったのに」
「……………」
言葉がでなかった。そんなこと、言われると思わなかった。なぜだ。視界がだんだんにじんでいく。
「2人の話を聞いてて思い出したの。プラネタリウム館で初めて会った日、亮輔くんが私に話してくれたこと。泣いている私に、亮輔くんは言ったの……」
"大丈夫だよ。星はさ、星座になるでしょ?おんなじ。僕と母さんをきっとつないでくれてる。僕と杏奈をつないでくれてる。今日からは僕と君がつながった。信じてるんだ。いつか、僕の星座はきれいになるよ。君の星座も。だから星を好きでいたいんだ。嫌いになりたくないんだ"
「私パパとママに構ってもらえなくて、寂しくて、でも亮輔くんの言葉で変わったの。私とパパとママはきっとつながってるんだ、いつかわかり合えるんだって。それが星を好きになったきっかけだった。忘れちゃってたけど、思い出したよ!」
「俺が……そんなことを……」
こぼれそうな涙を隠すために俺は上を向いた。
この目に飛び込んできたのは、満天の星空だった。