お菓子な男の子
「アンちゃんっ‼」
学校に着くと、心配そうな顔をしたリンゴが飛びついてきた。
「アンちゃん大丈夫?遅刻したことなかったから心配で……」
「ごめんね、リンゴ。大丈夫、ただちょっと夏休みの感覚が抜けてなかっただけだから」
「そう……なの?」
「斗真も巻きぞいにしちゃった……」
結局いつもより遅い電車になり、遅刻してしまった。間に合わなかったのは始業式だけだから、そんなに影響はないけど……遅刻は遅刻だ。斗真に悪いことをしてしまった。
「いつも一緒に学校くるもんね、アンちゃんと斗真くん。それに、亮輔くんも……」
「今日は電車1つ遅れたから、真島くんとは……」
「何言ってるの?今日も一緒だったでしょ?だからさっき、斗真くんたちって聞いたのに」
「え?どういうこと?」
リンゴの言葉の意味が分からない。今日は斗真と2人の電車で、今までみたいに気づいたら隣に真島くんがいて……みたいなことはなかった。もちろん、駅から学校への道すがらも真島くんとは会ってない。
「だって、亮輔くんもまだ来てなくて……一緒じゃないの?」
リンゴの斜め後ろの席は、誰もいなかった。荷物もない。
なにか連絡は……
「お前らー!今日から新学期、気を引き締め直せよ!さっそく実力テストだ、出席番号順に席座り直せー」
携帯を出す間もなかった。
教室に戻ってきた担任の怒号に文句を言いながら、みんながそれぞれの場所へ向かう。諸星の2つ前、真島の席は空いたままだった。
学校に着くと、心配そうな顔をしたリンゴが飛びついてきた。
「アンちゃん大丈夫?遅刻したことなかったから心配で……」
「ごめんね、リンゴ。大丈夫、ただちょっと夏休みの感覚が抜けてなかっただけだから」
「そう……なの?」
「斗真も巻きぞいにしちゃった……」
結局いつもより遅い電車になり、遅刻してしまった。間に合わなかったのは始業式だけだから、そんなに影響はないけど……遅刻は遅刻だ。斗真に悪いことをしてしまった。
「いつも一緒に学校くるもんね、アンちゃんと斗真くん。それに、亮輔くんも……」
「今日は電車1つ遅れたから、真島くんとは……」
「何言ってるの?今日も一緒だったでしょ?だからさっき、斗真くんたちって聞いたのに」
「え?どういうこと?」
リンゴの言葉の意味が分からない。今日は斗真と2人の電車で、今までみたいに気づいたら隣に真島くんがいて……みたいなことはなかった。もちろん、駅から学校への道すがらも真島くんとは会ってない。
「だって、亮輔くんもまだ来てなくて……一緒じゃないの?」
リンゴの斜め後ろの席は、誰もいなかった。荷物もない。
なにか連絡は……
「お前らー!今日から新学期、気を引き締め直せよ!さっそく実力テストだ、出席番号順に席座り直せー」
携帯を出す間もなかった。
教室に戻ってきた担任の怒号に文句を言いながら、みんながそれぞれの場所へ向かう。諸星の2つ前、真島の席は空いたままだった。