お菓子な男の子
2人で登校するのは初めてだった。必ず斗真がいたから。
そういえばアイツはもう、学校に着いてるのかな。亮くんと話したのかな。
やっと亮くんといるのに、なぜか斗真のことが頭の中を駆け巡る。
「昨日の夜、斗真と話したよ」
亮くんはまるで、私の心を読んだかのようだ。
「斗真も斗哉さんも、当たり前みたいに俺たちのことを知ってた。俺の母さんが父さんの葬式に現れたときの様子を見て、斗哉さんが不思議に思ったらしい。子供の頃から鋭いよね」
お父さんのお葬式……もうお父さんに会えない、来年も流星群を見に行く約束したのに、どうして?
頭の中は悲しみと疑問ばかりで、私はただただ泣いていた。
亮くんのお母さんのことに気づきもしなかった。
「2人とも杏奈のことずっと守ってたんだよ、俺から。でもこうして2人きりにしてくれたってことは、少しは信用されたのかな?」
そう言って笑う亮くんは本当に昔のようで、私も安心した。このまま、斗真ともうまくいってくれればいい……そう思うのは勝手すぎるかな?でも……
「あ、このままじゃ遅刻しそう!走るよ、杏奈ちゃん!」
「ちゃん?」
「あ……あははっ!俺、このほうがしっくりくるみたい!」
でも、無邪気に笑い合えてた3人に戻れたらって思ってしまうんだ。
そういえばアイツはもう、学校に着いてるのかな。亮くんと話したのかな。
やっと亮くんといるのに、なぜか斗真のことが頭の中を駆け巡る。
「昨日の夜、斗真と話したよ」
亮くんはまるで、私の心を読んだかのようだ。
「斗真も斗哉さんも、当たり前みたいに俺たちのことを知ってた。俺の母さんが父さんの葬式に現れたときの様子を見て、斗哉さんが不思議に思ったらしい。子供の頃から鋭いよね」
お父さんのお葬式……もうお父さんに会えない、来年も流星群を見に行く約束したのに、どうして?
頭の中は悲しみと疑問ばかりで、私はただただ泣いていた。
亮くんのお母さんのことに気づきもしなかった。
「2人とも杏奈のことずっと守ってたんだよ、俺から。でもこうして2人きりにしてくれたってことは、少しは信用されたのかな?」
そう言って笑う亮くんは本当に昔のようで、私も安心した。このまま、斗真ともうまくいってくれればいい……そう思うのは勝手すぎるかな?でも……
「あ、このままじゃ遅刻しそう!走るよ、杏奈ちゃん!」
「ちゃん?」
「あ……あははっ!俺、このほうがしっくりくるみたい!」
でも、無邪気に笑い合えてた3人に戻れたらって思ってしまうんだ。