お菓子な男の子
勉強を始めてどのくらいたったか……ふと見ると時計が1時をさしていた。


「わっ、もうこんな時間だったんだ」
「アンちゃん眠いよぉ」
「でもリンゴの化学、まだ途中……」
「大丈夫!明日早く学校行くでしょ?このノートもっかい見るから。なんか出来そうな気がするんだ、今回のテスト!」


その根拠のない自信がどこから出てくるのか……でも斗哉くんパワーにかけてみるか。


「じゃ寝よっか」
「私こっちの布団~!」
「だめ!それ私のだから!リンゴはそっち!」


ちょっともめて、ようやく布団にはいった。
ふぁ~あ……あくびも出てきたし、寝よう……


「アンちゃん、ガールズトークしよ?」
「……寝よ?」
「やだ。ガールズトークしたい」
「いつもしてんじゃん」
「違うの!こういう夜は恋愛ってジャンルのガールズトークするの!」
「やだよ。私にそんな話もないし」
「私はあるから!ね、聞いてよアンちゃん!」
「それただのリンゴの恋愛相談か妄想話に付き合わされるだけでしょ?やだ」
「妄想なんてしてないよー!ねぇアンちゃんお願いだからぁ!ねぇねぇねぇ」


う………長い。しつこい。こういうときのリンゴには何を言っても無駄だ。話を聞いたほうが早いかもしれない。


「わかった、わかったから!それで?真島くんがどうしたの?」
「え?すごい!なんで亮輔くんの話ってわかったの!?」


むしろ、ほかにあるの?
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