メガネ殿とお嫁さま


一間に男女が2人とは、
想像以上に気を遣うことだった。

布を挟んでるとはいえ、
着替えをする度に
聞こえる布の音と
当の布に浮かぶシルエット。

気が変になりそうだ。

布をめくれば、
それを拝むことができる。

僕は、
早々に布団に入り、
悶々する夜を過ごした。

救われるのは、
彼女の寝付けが
すごくいいところだ。

何にも気にしないで
寝てくれるだけで、
この浅はかな熱は
多少理性が抑えてくれる。

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