メガネ殿とお嫁さま


それは、
いつもの日常が
帰ってきたように
静かだった。

朝起きると
すでに桜子さんは、
離れにいなかった。

出て行ったなら、
それはそれでいい。

とりあえず、
サンルームの
植物たちに水をやった。

そして、
いつも通り、
スウェットとTシャツに着替えて、
山を駆けた。

スマホから流れる曲も
山の空気も
僕を癒しきってはくれなかった。




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