メガネ殿とお嫁さま
「おはよう、理太ちゃん。」

げ。
早速、天敵の
君島堀 要(きみじまほり かなめ)
が声をかけてきた。
彼は同い年の3年生。

「おは…よ。」

僕は目も合わせず、
そう言った。

要くんは、
日本の交通界の重鎮
君島グループの御曹司。

もちろん、
要くんだけではない。

ここのクラスの子は、
みんな
幼少期から
よくパーティやらお茶会やらで
顔を合わせてきた、
言わば幼馴染というやつだ。

ちなみに彼らは、
幼稚舎から、この学院に在籍し、
高等部同様、ずっと特別クラスだった。
大体の人間が、すでに
大学レベルのカリキュラムは終えていて、
僕以外が先生を呼ぶことはない。
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