メガネ殿とお嫁さま

恋のライバル?!



「というわけで、
日野原家の事情で、
1ヶ月クラスメイトになる
綾小路 桜子さんです。」

僕は、
要くんたちに教室で
彼女を紹介した。

「私、西園寺 沙羅だよ!
沙羅って呼んで♡
分からないことは何でも言ってね。」

そう沙羅ちゃんは、
桜子さんの手をとった。

ほ。
よかった。

沙羅ちゃんが受け入れてくれて。

「僕は、加賀屋 岩十郎!
岩ちゃんでいいよ!
洋服なら何でも作るよ。
もちろん、理太ちゃんを落とす服も
つくってあげるよ。」

「それは、本当ですか?」

岩ちゃんの言葉に
真剣な表情を向ける桜子さん。

ここも大丈夫か。


…。


「要くんも、ほら!
彼は、君島堀 要。
私の彼氏だよ♡」

と沙羅ちゃんが要くんを引っ張った。


「1ヶ月しかいねーやつに
紹介とかすんな。


俺は、理太を利用するやつは、
全員消すからな。」

要くんは、
沙羅ちゃんの手を払いのけ、
僕と桜子さんの間に座った。

「要くん?」

僕は、戸惑う。
要くんおっきいし。


「絶対、お前に理太は
渡さない。」

要くんは、
そう、桜子さんに言ったのだった。


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